2/2 新型コロナウイルスの近況について

データについてはこちらを参考にしています
感染者数は2月2日 15時現在は14,562人となっています。
Total Deathsは死亡者数です。現在は305人となっています。
Total Recoveredは完治者数です。現在は340となっています。
下にオレンジと黄色の二本のグラフがありますがオレンジが中国国内の感染者、黄色が中国以外の感染者数推移です。引き続き指数関数的に感染者推移が増えている様に見えます。母数が大きくなっているので感染予防と治療の両輪での対策がマストな局面でしょう。
中国国外の感染者についてはそれほどの広がりを見せていない様に見えますが、初期症状が分かりにくい特性の為に発症していても顕在化されてないだけの可能性もありまだまだ予断を許さない状況です。
コロナウイルスショックが商業系REITに与えた影響は?
さて、これまではコロナウイルスがインバウンド系であるホテルREITに与えた影響について何度かに分けて考察してきました。
今回はコロナショックが商業系REITに与えた影響について考えてみたいと思います。
前半は今回のコロナウイルスショックが商業系リートに与えた影響について価格推移を見ていきます。後半は時間軸を1年まで伸ばしてみて商業系リートがこの一年どの様なパフォーマンスを出してきたかについて見ていきたいと思います。
1/27 コロナウイルスショックからの1週間

8964オレンジ:フロンティア不動産投資法人
3292青:イオンリート投資法人
8953黄:日本リテールファンド
3453紫:ケネディクス商業投資法人
こちらは5分足です。
開始時点はコロナウイルスショック時の1/27で1/31終値と比較しています。
基準赤:東証リート指数 +1.01%
8964オレンジ:フロンティア不動産投資法人 +0.44%
3292青:イオンリート投資法人 -1.66%
8953黄:日本リテールファンド +0.43%
3453紫:ケネディクス商業投資法人 -1.03%
これは少し意外な結果でした。暴落したホテル系REITに比べると商業系リートが受けた影響はかなり限定的だった様に見えます。とはいえ東証リート指数とのパフォーマンス比を見る限り全く影響が無かったわけではなさそうです。ちなみにイオンリートが30日落ちているのは分配落ちです。
11月高値からの3か月間

8964オレンジ:フロンティア不動産投資法人
3292青:イオンリート投資法人
8953黄:日本リテールファンド
3453紫:ケネディクス商業投資法人
次は2時間足で11月の高値からの比較を見てみます。
基準赤:東証リート指数 -1.31%
8964オレンジ:フロンティア不動産投資法人 -6.01%
3292青:イオンリート投資法人 -4.89%
8953黄:日本リテールファンド -8.06%
3453紫:ケネディクス商業投資法人 -9.78%
これを見たらわかる通り11月の調整の影響を最も受けたリートセクターの一つが商業系です。
東証リート指数と比べても下落率は高く逆に反発は弱いです。
すなわち現在の商業系リートは他セクターに対して割安(バリュー)であると言えるのかもしれません。
一つの仮説としては、仮に商業系REITのプライシングが実態(経営状況)と乖離が少ない場合、割高にプライシングされている他のセクターリートがあるのかもしれません。
またそういった可能性についても考えていこうと思います。
次に1年チャートをみてみます。
1年間日足チャートで確認する

8964オレンジ:フロンティア不動産投資法人
3292青:イオンリート投資法人
8953黄:日本リテールファンド
3453紫:ケネディクス商業投資法人
基準赤:東証リート指数 +25.5%
8964オレンジ:フロンティア不動産投資法人 +4.25%
3292青:イオンリート投資法人 +17.77%
8953黄:日本リテールファンド +6.38%
3453紫:ケネディクス商業投資法人 +8.22%
過去1年間のパフォーマンスでみると東証リート指数に比べて商業系リートはどれもアンダーパフォームしています。その中でもイオンリート投資法人が最も検討していて+18%弱でした。
商業系リートはショッピングモールやアウトレットといった長期賃貸契約が多い為、賃料収入が安定的である点がポジティブな反面、賃料が売り上げに応じたレベニューシェア(歩合制)を取っているケースもあります。
こういった売り上げ歩合型の場合、楽天やアマゾンなどのEコマース勢の台頭の影響をもろに受けて賃料に響くため敬遠される事があるのかもしれません。
個人的には格付けAAランクで利回りも比較的高いフロンティア投資法人は投資妙味はあると思うのですが1単元辺りの単価も高いので個人投資家に優しい投資対象には見えません。事実あまり人気はなさそうですね。
このままコロナショックが長引いた場合のシナリオとして商業系リートも一時的に売られ過ぎるシーンがあるかもしれません。引き続き他セクターのJ-REITも含めウォッチしていきたいと思います。
それではまた。
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