初心者こそシンプルで分散されたポートフォリオを目指すべき理由

アセットアロケーション

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理想のポートフォリオ

自分が考える理想のポートフォリオは二つのパターンがあります。

一つはアセットアロケーションで、相関係数の低いアセットを複数組みあわせてリスク辺りのリターン比率を高める手法のポートフォリオです。これは先日紹介しました。

もう一つは全世界株式にまんべんなく投資し、一定の比率で現金を持つだけのポートフォリオです。シンプルながら理にかなっていて何も迷う必要の無いポートフォリオです。

一番シンプルで可能な限り分散されたポートフォリオ

可能な限りシンプルでリスクヘッジもされていながら最も分散されたポートフォリオを紹介します。

ポートフォリオの比率を以下の通り整えます。
年齢%の現金:VT

株式部分にVTを設定し、年齢の分の比率だけ現金を割り当てるものです。

30%現金:70%VT

40%現金:60%VT

50%現金:50%VT

自分も色んなアセットアロケーションやポートフォリオを検討しましたがこのポートフォリオはあらゆる視点から見てもかなり完成度が高いと思っています。

VTは世界の株式の時価総額加重平均を採用しており、採用銘柄は約8,000銘柄です。市場時価総額の98%以上をカバーしていて新興国から先進国まで世界中の株式市場へ満遍なく投資が出来ます。ある意味全世界投資の最適解と言えます。

昨今のパフォーマンスを見て米国一本(VTIやVOO一本)にする人もいますが本来のインデックス投資の考え方から見ると多少短絡的と言えるかもしれません。


これは原理主義的な考えになるかもしれませんが、何も選ばないのが究極のインデックス投資なのです。全世界の緩やかな経済成長を時価総額加重平均に基づいて享受するのが最適解と言う事であり、換言すると米国に絞る時点で『選んでいる』という事にもなるのです。
また、米国の株式が強いと言う事は逆説的には米国以外の先進国や新興国が割安なプライシングをされているとも言えます。

選ばない世界株式と年齢比率のキャッシュ(キャッシュはアセット的には流動的な日本債券と取ることもできます)だけのポートフォリオ、無駄がなく合理的です。

以上ですがポートフォリオの話は大好きなので以前にも紹介した事のある自分のお気に入りのポートフォリオをもう一度紹介しておきます。

レイ・ダリオ  ALL SEASONS PORTFOLIO

株式:30%
中期米国債:15%
長期米国債:40%
金:7.5%
商品取引:7.5%

レイ・ダリオの考え方は要するに経済には好況/不況/インフレ/デフレの四季があって相関性の低い、もしくは逆相関するアセットを組み合わせる事でどの経済季節がやってきても対応出来ますよ。と言うものです。

今はネットで簡単にバックテストが出来る環境があるので帝王レイ・ダリオのポートフォリオが例えばVTI一本と比べて相対的にどんなパフォーマンスになるのか検証可能です。

Portfolio1:VTI
Portfolio2:All seasons
一応オールシーズンズは7.5%の金とコモディティだがここでは金15%とした。
注目はMAXドローダウン。VTIが50%以上のマックスドローダウンに対してオールシーズンズPFは11%程度で抑えられている。

収益性はVTIとそこまで変わりません。特筆する点はVTIは37%下落する年があるのに対してオールシーズンズPFは僅か2.32%の下落で抑えられています。

この様に相関性の薄い、もしくは逆相関性のあるアセットを組み合わせる事で損失を大幅に緩和する事が出来る。そのようなポートフォリオが理想だと思います。

GOLDEN BUTTERFLY

株式 20%
小型バリュー 20%
長期米国債 20%
短期米国債 20%
金 20%

ゴールデンバタフライポートフォリオ

要は株式40%債券40%金20%のポートフォリオですが株も債券も2分割されていて、その一工夫されている意図を汲み取ると面白い考え方だなと思いました。

小型バリュー株を入れるのはおそらくそれによって見落としがちな優良株を取り込みパフォーマンスを上げる為でしょう。長期債券と金は株式に対して逆相関的に動く働きを期待、短期債権は株式に対してどちらかというと弱相関的に動くがこの組み合わせでより全体の価格のボラティリティを緩和しながらパフォーマンスを狙っていくポートフォリオです。

PERMANENT PORTFOLIO

株式 25%
長期米国債 25%
現金 25%
金 25%

このポートフォリオもVT一本には及びませんがとにかくシンプルです。

株式比率はわずか25%で金と長期国債でボラティリティをまろやかにしています。
海外の投資家のポートフォリオを見ると株式比率というのはどれもそこまで高くありません。

昨今の過熱気味の投資環境において自分の取っているリスク許容度は適正かどうかを俯瞰的に判断する材料として海外投資家のポートフォリオを見るのはおすすめできます。

それではまた。

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