下落相場の大底を予想する(新型コロナとSARSを時系列で比較)

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時系列で見るSARS

今回は2003年のSARS発生から収束までの期間を参考にし、現在の状況と当て嵌めてあれこれと考えてみようと思います。

過去のSARSショックと現在の新型コロナウイルスショックを時系列で揃え、仮説を立てる事で今後の投資シナリオ及びマイルストーン設定に繋がればと思います。

まずはSARS時系列についてです。要点のみで纏めてみました。

2002年11月27日:中国で最初のSARS※アウトブレイクが報告される。

・2003年3月12日:WHOはグローバル・アラートを発令

・2003年4月3日:
厚生労働省はSARSを感染症法の「新感染症」に指定

2003年7月5日WHOはSARS封じ込め成功を発表

※アウトブレイク:ある限定された領域(国、村、病院内など)の中で、一定期間に予想以上の頻度で疾病が発生すること

新型コロナウイルスにはなかったSARS特殊要因

SARSのアウトブレイクが最初に起きたのは2002年11月27日ですが中国当局は翌年2月までこの感染症の発生をWHOに公式報告しませんでした。

したがって最初の発見からグローバルアラートまでに3か月以上のタイムラグが発生する事になり中国当局はこの後、WHOなど国際当局から猛烈な追及を受け現地調査を認めることになります。
このSARS発生時の大幅な初動の遅れは現在の新型コロナウイルスの状況との相違点であると言えます。

ちなみに現在の中国の情報開示の即時性や開示内容に相応の透明性があると推察されるのはこの様な過去の背景があるからかもしれません。

2通りあるSARS収束までの期間

以上の理由によりアウトブレイク発生時を開始点~封じ込め発表までを収束期間とする場合とWHOグローバルアラート発表~封じ込め発表までの2通りの期間で考える事が出来ます。

① アウトブレイク発生からWHOの封じ込め成功発表までの期間:
220日(31週と3日)(7ヶ月と8日)

②WHOグローバル・アラートから封じ込め成功発表までの期間:
115日(16週と3日)(3ヶ月と23日)

今回の新型コロナウイルスの緊急事態宣言は1/31発表です。
仮に②の期間を当てはめると2020年5月25日に封じ込め成功発表を迎えることになります。

次にSARSショック前後のチャートを見てみます。

チャートでみるSARS発生からボトムまでの経過日数

日足チャートです。計測期間はSARSショック半年前辺りから収束後3か月までを含めたものです。
2002年だとVTIの設定があったので日経225とVTIの2軸で作成しました。VTIが青となります。
SARS発生日と収束日にそれぞれ青い垂直線を引きました。

3/12のグローバルアラートから約45日経過後の4/28辺りに日経225の底が来ているのがわかります。矢印をつけました。

仮にグローバル・アラートの日を今回のWHOが1/31に出した緊急事態宣言に当て嵌めますと日経225は45日後の3/16日に底をつける計算となります。

まとめてみます。

SARSと同じ時系列進行で新型コロナウイルスショックが展開した場合、日経225は3/16に大底をつけ、新型コロナウイルスは5/25に収束宣言が出される。

答え合わせは数か月後でしょうか。

これは過去の相場のある部分を未来に最適化して当てはめていく仮説思考(カーブフィッティング)です。しかし過去に起きた事象と現在進行形で起きている事象は当然別物であり、全く同じ進行を辿る事はあり得ません。

既に今回の新型コロナウイルスは過去のSARS感染者数を上回っており、引き続き指数関数的に増えている点を見ると、SARSとは別次元の対応を求められているのかもしれません。また世界の中での中国のポジションもSARS時代とは大きく異なります。

過去に経験をした事もあれば経験してない事もあるのです。

今回はこれから起こりえるシナリオの一つとして過去例をたたき台にし、マイルストーンを設定する為にSARSの例を引っ張り出してみました。

それではまた

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