コロナショックで下落している新興国株式は押し目か?

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下落している新興国株は押し目?

今回は新型コロナウイルスショックで下落している新興国株式は押し目買いしていいのか?そもそも新興国株式は購入に値するのか?というテーマについて考えてみたく思います。

まず、結論からいうと自分は新型コロナウイルスショック以降は積極的にVWO(新興国株式ETF)を購入しており、アセット内で新興国株式がオーバーウェイトになりそうな時はVTやVTIと抱き合わせで買いながらバランス調整をしています。

基本はETFの定期買付サービスを使用しながら局所的に安くなったスポットで追加で買いを入れるスタイルです。

新興国株式が仮にここから大きく下げても淡々と定期買付+スポット買いをする予定です。

以下はホルダーのポジショントークにならない様に私が新興国株式をアセットに含めている理由について見ていきたいと思います。

新興国株ってどうなの?①株価の水準から見てみる

株価の割安感・割高感を示すPERとPBRで米国/世界/新興国で比較していきます。

まずはPER(株価収益率)の違いを見てみます。

PER(株価収益率)=株価÷EPS(利益)
VTI:20.3倍
VT:17.2倍
VWO:12.9倍

PERの割安といわれる目安水準は一般的には15倍以下とされていますがVWOはそれを下回っています。相対的に他ETFと比べてもPERの水準は低く、利益が出ている割に株価は割安にプライシングされているのがわかります。

次にPBR(株価純資産倍率)の違いを見てみます。

PBR(株価純資産倍率)=株価÷ BPS(純資産)
VTI:3.0倍
VT:2.1倍
VWO:1.6倍

VWOはPBR1.6倍です。全世界株式や米国に対して相対的安値なのがわかるかと思います。要は純資産ベースで見ても利益ベースで見てもVTやVTIに比べて割安にプライシングされているという事です。

だから買うべきという話ではありません。
これを踏まえた上で以下に続きます。

新興国株ってどうなの?②先進国と新興国はターンサイクルがある

先進国と新興国はシーソーの様なターンサイクルがあるという話です。

過去には米国株が振るわない中でも新興国株の勢いがあるサイクルと、その逆のサイクルがありました。この視点で話すと現在は米株が好調なサイクルで新興国株は相対的に割安だという認識になります。

VWO設定日から2020年現在までを3つの期間に区切ってチャートを見ていきます。

2005年~2011年 新興国のターン

基準がVWOで黄色がVTIです。

VWO設定時の2005年3月を起点にリーマンショックを経てその後2011年に向かって再度回復した際の週足チャートです。

VWOのボラティリティの高さがよくわかるチャートでリーマンショック時140%のドローダウンは半端じゃありませんが暴落後のリバウンドの早さには目を見張るものがあります。

ここで抑えるべきは上記期間の間はずっと新興国株式が米国にアウトパフォームしていた点です。
リーマンショックで大きく下げましたが反発上昇速度も米国より強く2011年には100%以上のパフォーマンス差を出して新興国株式が圧勝しています。

2011年~2017年 米国のターン

次は2011年から2017年までのチャートです。
2011年以降は米国が絶好調な時期で、日経などと比べてS&P500が優秀とする論調のグラフもこの辺りから切り取ってるものが多いのではないでしょうか。

新興国が-25%程度の軟調な時期で米国は+73%程度と米国が100%差程でアウトパフォームしています。ちなみに1枚目もこの2枚目も100%前後のパフォーマンス差です。

2017年~未来  ???のターン

次は2017年以降現在までのチャートです。直近では新型コロナウイルスショックによりVWOが調整しているのがわかります。

1枚目2枚目を見てきましたが2020年以降はどちらのターンが来ると思いますか?

答えはわからないです。
わからないですが、今わかる事実はもう一度整理しておきましょう。

・新興国株式はPBR/PER共に割安と言える

・米国株は軟調であるのに新興国株は勢いがあるというサイクルは過去にもある


他にも『米国経済はどこかでピークアウトするが全世界の株価は堅調に推移するシナリオ』等の予想ベースの話も多少はありますが、自分が新興国株式を買っている理由を端的に言うと上の2点のファクトベースの話に集約されます。

あとがき:新興国株が米国株下落時のヘッジになるわけではない

最後にアセットアロケーションでは米国株も新興国株も同じ株式アセットで見ますので、株式同士の相関係数というのは多少はあれどそこまで重視しません。同アセット内の逆相関は期待しないと言う事です。

よって米国株市場が下がった時にヘッジとして新興国株式を持つと言う考え方はしません。
むしろ新興国株式を組み込む事で標準偏差が大きくなりリスクが高くなるという判断をするはずです。

参考までにアセットアロケーションについて以前書いたポストも置いておきます。
アセットアロケーション投資について

リスク(ボラティリティ)を小さくする為の分散先は他アセット(債券/REIT/コモディティ等)を組み込み、地域については全世界的に行う(選ばない)のが原則です。

以上、今回は自分が全世界投資をしている理由なども書いてみました。
それではまた

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